レバレッジとは?仕組みとリスクを徹底解説します

こんにちは、rockyです。

今回はFXで重要なレバレッジについて、その仕組み・リスク・メリット・デメリット等、様々な観点から解説したいと思います。

レバレッジとは?

元手のお金を担保(証拠金)として、それ以上の資金を取引できる仕組みです。

通常であれば100万円持っていた場合、100万円分の取引しかできませんが、(国内の)FXではレバレッジをかけることで、最大2500万円分の取引が可能となります。

なぜ、FXではレバレッジをかけられるのか?

サラッと言いましたが、正直なんでそんなことができるの?と思うかもしれませんが、それはFX業者が元手を担保(証拠金)として、お金を貸してくれているからです。

お金を借りるということは利子はかかるの?と思うかもしれませんが、それはかかりません。

ではなぜ、FX業者が利子ゼロでお金を貸してくれているかというと、より多くの通貨枚数を売買すれば、FX業者にスプレッド分の手数料も多く手に入るからです。

スプレッド:売値と買値の差

レバレッジ1倍で1万通貨までしか取引ができない人が、レバレッジ10倍で10万通貨の取引を行えば、例えば100円だったスプレッド分の手数料が1000円になるわけです。

FX業者の旨味はスプレッド分の手数料です。利子ゼロでお金を借りられるのは、レバレッジをかけることによって、取引枚数が増えて、結果的に手数料が増え、FX業者にメリットがあるからです。

国内・海外の最大レバレッジ比較

2019年11月時点では国内の最大レバレッジは25倍となっています。

海外と比較すると以下の通りです。

国内・海外最大レバレッジ業者
国内25倍国内すべてのFX業者
海外888倍XM

私がFXを始めた2011年3月だと最大レバレッジは50倍でしたが、2011年8月から最大25倍に引き下げられ、今後も10倍に引き下げられる可能性があります。

個人的な意見としては、資金管理ができれば、レバレッジはメリットしかないので、引き下げられないことを祈っています。

レバレッジのメリット

散々言ってきたので、今更かもしれませんが、メリットは少額でも多額の取引ができるところです。

メリット:少ない元手で大きな利益

例えば、元手100万円で1ドル100円の時に買って、1ドル101円になったときに売った場合を比較すると、レバレッジありなしで以下のようになります。

レバレッジ取引枚数101円になった場合の利益
1倍1万通貨+1万円
25倍25万通貨+25万円

レバレッジのデメリット

レバレッジをかけたときの利益が大きいということは、逆の場合、損失も大きいということです。

デメリット:少ない元手で大きな損失

元手100万円で1ドル100円の時に買って、1ドル99円になったときに売った場合の損失は以下の通りです。

レバレッジ取引枚数99円になった場合の損失
1倍1万通貨-1万円
25倍25万通貨-25万円

ハイレバ(ハイレバレッジ)で取引をした結果、すべて溶けてしまったという話はよくありますが、上の例の通り、レバレッジ25倍で1円動くだけで資金の1/4を失うためです。

また、ハイレバで損失をかかえると強制ロスカットになる可能性が高くなります。

強制ロスカットとは?

強制ロスカットとは、損失を抱えて元手が大きく減りそうな場合に、FX業者が強制的にすべてのポジション、決済してしまう仕組みです。

ポジション:保有している通貨

「おいおい勝手に決済するなよ、今はマイナスかもしれないけどプラスになるかもしれないし」と思うかもしれませんが、それほど全資金を失うリスクがあるトレードをしているということです。

強制ロスカットにかかり、Twitterなどで「終わった」とつぶやいている人がいますが、強制ロスカットされず、そのまますべてを失いかねないため、強制ロスカットというのはトレーダーを救う最終手段みたいなものだと思っていただければと思います。

どうやったら強制ロスカットになるのかというと、国内のほとんどのFX業者だと証拠金維持率が50%になったら、強制ロスカットされます。

証拠金維持率の計算式

計算式は以下の通りになります。

証拠金維持率 = 有効証拠金① ÷ 必要証拠金② × 100
例1)証拠金維持率50%の場合
元手が100万円で1ドル100円で10万通貨買い、1ドル92円になると強制ロスカットになります。
①有効証拠金:元手100万円 – 評価損失80万円 = 20万円
※評価損失:(1ドル100円 – 1ドル92円) × 10万通貨
②必要証拠金:1ドル100円 × 10万通貨 × 25(最大レバレッジ) = 40万円

正直、私自身、計算式を見たのは初めてかもしれません。実際、証拠金維持率を意識する必要はありません。証拠金維持率が100%になった時点で、追証が発生するためです。

証拠金維持率100% = レバレッジ25倍

追証とは?

損失をかかえることで証拠金維持率100%を割ってしまった場合に追証(追加保証金)が発生します。FX業者によって、追証の%は異なります。

追証を解消するためにはどちらかをする必要があります。

  • 口座に入金して有効証拠金を増やす
  • ポジションを決済して必要証拠金を減らす

「FXでレバレッジをかけることで利益を大きくすることができる反面、損失も多くなるし、最悪の場合、追証からの強制ロスカット…じゃあどうしたらいいんだろう…」と思うかもしれませんが、そんな場合は自分の中で目安となる取引上限枚数を決めておき、それを超えないようにトレードすれば問題ありません

実際、取引する際にレバレッジを計算する人はほとんどおらず、何枚までならOKという基準を持っている人がほとんどです。この感覚を身につけることが大事です。

取引枚数の上限を決めておこう

レバレッジが何倍の時にどのくらいの枚数を持てるのかを計算するために、レバレッジの計算式を紹介しておきます。

レバレッジの計算式

レバレッジ = (①為替レート × ②取引枚数) ÷ ③元手(証拠金)

この式から為替レート・取引枚数が大きくなるか、元手が小さくなるとレバレッジが上がることがわかります。

まだイメージが湧きづらいかもしれませんので、レバレッジ5倍・10倍の例を示しておきます。

例1)レバレッジ5倍
①為替レート:1ドル100円
②取引枚数:5万通貨
③元手(証拠金):100万円
5倍 = (1ドル)100円 × 5万通貨 ÷ 100万円
例2)レバレッジ10倍
①為替レート:1ドル100円
②取引枚数:10万通貨
③元手(証拠金):100万円
10倍 = (1ドル)100円 × 10万通貨 ÷ 100万円

そして、1ドル100円の場合、元手ごとのレバレッジ5倍・10倍になる枚数は以下の通りです。

初心者はレバ5倍枚数を超えないようにトレードすれば、ほとんど問題ないと思います。

元手(証拠金)レバ5倍枚数レバ10倍枚数
10万円5000通貨1万通貨
100万円5万通貨10万通貨
1000万円50万通貨100万通貨

実際、レバレッジ5倍に抑えようとしても、人間、欲がでるので、決めたレバレッジを超えてしまうことが多いです。

私自身、10倍程度までにしているつもりですが、ナンピンしていつの間にか15倍になっていることがあります。

なので、ナンピン前提で5倍程度に抑えて、ナンピンしても10倍程度になるようにしています。

やってはいけないレバレッジの使い方

取引枚数上限を決めることで、リスクの少ないトレードができるようになりました。

ただし、上限を決めたとはいえ、それを守れない人が多いのも実情です。そうならないためにもFXあるある3つ挙げておきます。

スワップポイント狙いのハイレバ

スワップポイントというのは国同士の金利差で発生するお金です。トルコリラ・南アフリカランド等の高金利国の通貨を買って、積み立てる人は結構います。

しかもレバレッジを上げれば買える枚数が増え、貰えるスワップも増えるので、ついついハイレバになってしまう人が多いです。

正直に言っておきます。それは危ないのでやめたほうがいです。以下のリスクがあるからです。

  • 金利は変動する
  • 通貨安になり、損失が大きくなる

金利は変動する

トルコリラの金利は2019年1月には24%と高金利ですが、2019年11月は14%に下がり、過去をさかのぼると、2013年9月には4.5%と更に低くなっています。

金利というのは景気に大きく左右され、常に変わります。コツコツ積み立てて、結局スワップが全然入らないようになる、もしくはスワップでマイナスになることもありますので、スワップを狙うというのはあまりオススメできません。

通貨安になり、損失が大きくなる

そもそもトルコリラは2008年時点では90円台でしたが、2019年11月現在では19円前後で推移しています。約80%の下落です。こんな通貨を積み立てていたら、大きな損失で強制ロスカットにあっていることでしょう。

例えば、2019年11月現在、1ドル108円ですが、1ドル23円になるようなものです。正直、地獄です。スワップ狙いのハイレバはやめましょう。

損切りを入れないハイレバ

損切りができない初心者は多いです。その中でついついハイレバになってしまう初心者も多いです。

そうすると何が起きるかというと、急騰急落の一瞬で強制ロスカットをくらいます。

2019年1月3日に起きたフラッシュクラッシュでは数分でドルが109円から104円後半と4円ほど急落しました。FXでは珍しいことです。

ローレバであればもちろん大丈夫ですが、ハイレバの人は強制ロスカットをくらっています。ハイレバで4円というのは資金すべて吹き飛ばすくらいの威力があるので、FXをやる資金がなくなった人もいると思います。

そうならないためにも、必ず損切りの逆指値を入れておきましょう。

予定外のナンピンからのハイレバ

買いポジションを持ってから、少し下がったとします。「この辺がサポートラインだから、ここまで落ちてきたらさらに買い増そう」というのはよくある話です。

サポートライン:前回反発した下値の抵抗線。上値の抵抗線をレジスタンスラインといいます

賛否両論ありますが、計画的に行うのであればナンピンはありだと思っています。

ただし、取引枚数の上限を超え、無計画に行うナンピンはただのギャンブルです。たまたま上がればいいですが、落ち続けて強制ロスカットになり、今までの利益をすべて吹き飛ばす可能性があります。

取引枚数を増やすということはレバレッジを上げることです。無計画に行えば、強制ロスカットになる可能性が増えるだけです。絶対にやめましょう。

しっかりリスクを理解した上でトレードしよう

レバレッジのメリットより、デメリットやリスクを多めに取り上げました。レバレッジのリスクを説明せずに、都合のいい面ばかりを説明しているサイトが多いからです。そして、口座開設へ誘導する。「1万円を100万円にすることもできるんです」とそんな投資があるんだとプラス要素だけを取り上げる。

1万円を100万円できる可能性はありますが、100万円が1万円になる可能性だってあります。

なので、しっかりリスクを理解した上でFXをやりましょうということです。

取引枚数の上限を決め、それを守ってトレードできれば、ちゃんと損切りもできるようになるし、そうすればマイナスの日があったとしても、トータルで見ればプラスで終われるようになってきます。

そういうところから始めてください。しっかりリスクを理解し、マイルールをしっかり守ってトレードをする。そこから始めましょう。







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